次郎が、笑いながら愛弓に答えた。


当てずに済めばかって事は、当てる事もあるって事かと思うと僕は、またもやビビってしまった。


だけど、これは、明らかに国家反逆罪なんだからと何となく納得すると共にこんなに面白く充実した日々は、ないと思った。



「しかし倉木また来ますよ。

次郎さんとは、因縁もありますし。」



河田が急に元気になり言った。



「因縁ってなんですか？」



「ああ、小学校の同級生だよ。

倉木も藤本もだよ。」



「え！藤本さんもですか。」



藤本の次郎に対する態度は、年下に見えたからだ。



「藤本とは、幼稚園と小学校が一緒でな。

あいつは、幼稚園の時は、よく女の子にいじめられたよ。

俺がかばってやったんだよ。

だけど小学校に上がったくらいから、だんだん変わり始めて今じゃ立派になったなあ。」



次郎は、笑みを浮かべて話した。