「じゃ、愛弓ちゃんの事嫌いですか?」
「嫌いな訳ないだろう!剣の会の重要なメンバーだぜ。」
「そう言う意味でなくて女性としてですよ。」
「だから、言ってるじゃないか。44だぜ。娘みたいに歳が離れてるじゃないか。
もういいよ。俺は、寝る。」
次郎は、顔を赤らめたまま立ち上がりそのまま洞窟の中のテントに入ってしまった。
つい次郎をいじめるような事を言ってしまったと思いながら僕は、しばらく焚き火にあたりながら座っていた。
テントに入ると次郎は、寝袋に入りもう寝ていた。
僕も、寝袋に入るといつの間にか眠った。
次郎のうめき声で目が覚めたのは、腕時計で確認したところ夜中の2時過ぎだった。
ウ~ウ~と苦し気なうめき声だった。
次郎の顔を見ると汗が出ていて苦し気な表情だったが寝ているようだった。
僕は、心配になり何度か小さく声をかけたが次郎は、起きずに苦し気なうめき声だけが続いた。
多分まだ傷が痛むのだろうと思ったが僕には、どうする事も出来なかった。
やはり、次郎に身体的に無理をさせては、駄目だなと思いながらもこういう身体でも島に戻って来た次郎の凄さを感じた。
次郎郎の、うめき声は続いたが僕は、いつの間にか寝ていた。