そのころ屯所では
沖田が巡察から帰ってきたころだった

はあ、きょうも疲れた…

あれ?
あれは・・・

沖田の部屋の前には
焦った表情の誰かがいた。

「山崎さん、どうしたんですか?」

観察方山崎 烝(ヤマザキ ススム)だった。

「あ、総司!
 鳳上院ゆらを見なかったか?」

かなり焦っているようだった

「ゆらさんですか?
 部屋にいないんですか?」

「ああ。」

「おかしいですね~
 昼間は部屋から出ないって
 約束だったのに~♪
 約束破るなんて
 いけない子ですね☆」

沖田はドス黒いオーラを
身にまとっていた。

「そ、そうか・・・
 じゃ、じゃあ俺は
 仕事があるから・・・  
 じゃあな!」

その場にいるのが怖くなって
山崎はその場を後にした。

・・・誰かに見られているということも
知らずに・・・。