そう言うとパッと手を離した

「ごめん・・・」

ばつの悪そうな顔をして
頭をわしゃわしゃとかく


『ううん・・・
ね、買い物行こ?』

「そうだな、うん」

ぎこちなく繋がる手と手
なんだか拒否した私が悪いみたい

でも、これは使えるかも・・・



車の中でもよそよそしい文哉

『ねえ、なんでそんな風なの?』

「そんな風って何が?」

『私が拒否ったから?』


そう聞くと文哉は黙りこんでしまった

『やっぱり・・・』
「いや、観月のせいじゃなくて
俺がいけないんだ」

『は?』

「いや、うん、その・・・」

『何よ?はっきり言わないと分からない』

「観月がやっと手に入ったから
離したくないんだよっ・・・」