文哉は頭を抱えたまま
私に背中を向ける

『ごめんなさい・・・』

いつもより小さい文哉の背中を
後ろからきゅっと抱き締めた


『まだ、準備が出来てないの
やっぱり恐くて・・・』

「観月はさ・・・
そんなつもりないかもしれないけど
俺、結構耐えてるよ?
観月を俺のものにしたくて
観月の全てを知りたいから

怖いって分かってるし
大切にしたいから
無理やりなんてしたくないけど
俺だって男だもん
限界があるよ・・・」


『ごめんなさい』

「ごめんな・・・」


文哉はくるっとこっちを向いて
優しくキスをしてくれた

「観月が準備できるまで待つから」


そして、文哉は帰っていった
楽しかったデートが
なんだか罪悪感と申し訳なさで
いっぱいになった