『ま、松下さんっ・・・』

「顔見られるの恥ずかしいから
このまま聞いてくれる?」


私はこくんと頷いた


「実は、瀬尾ちゃんのこと入社式から気になってて・・・」

『ええっ!!!!』

叫ぶと頭を後ろから押さえられた

「新歓とか忘年会とか瀬尾ちゃんの隣に絶対座ろうって決めてて、飲み会もほかの子に誘ってもらったりして・・・
話すうちにどんどん好きになったんだけど、二人になる勇気がなくて・・・
それで今日、残業になったって聞いたから・・・」

『それでここに?』

「今日こそ伝えようと思って。」


そう言うと松下さんは
私の肩を持ってまっすぐあたしを見つめた

「好きだ。付き合ってほしい。」

『・・・はい。』

「うそ・・・」

『ほんとです。
私も松下さんのこと
気になってましたから・・・』

そういってうつむくと
ぎゅっと抱き締められた


人生はじめて抱き締められて
はじめて告白されて
はじめて彼氏ができました