「そろそろ行くか!」


水族館を出ると
外はもう暗くなりはじめていた

夕焼けが空を茜色に染める


『きれい・・・』

「観月」

呼ばれて振り向くと優しいキスの雨


夕日の魔法にかかったのか
私たちは抱き合ってキスをした


「好きだよ」

夕日に染まる文哉の顔が
いつもより色っぽくて

『私も』

私はぎゅっと文哉を抱き締めた