ぐいっと引っ張られ
後ろに倒れそうになると
トンと何かにぶつかった


「まじでからかうのやめて」


文哉がすねた顔で私を抱き締める
恥ずかしいから
やめて欲しいんだけど・・・

私は俯くことしか出来なかった


「別にからかってないわよ
ただの紹介でしょ〜」

「都子、文哉は観月ちゃんを
誰にも触られたくないんだよ」

お兄さんがにやにやしながら言った

「うっせ!!
ほら、観月行くぞ!」


顔を真っ赤にした文哉に手を引っ張られ
お店をあとにする


『あっ、お邪魔しました!!』

「はあい、またいらっしゃ〜い」

おかあさんの優しい声がする

プライベートの文哉を見れて
嬉しくてつい笑ってしまう

「なんだよ?」

まだすねている文哉は
車に乗ったとたんに
キスをしてきた