「あらぁ!?」

お姉さんらしき人がにこにこ
いや、にやにやしながら上がってくる


やばい
こういう時、何て言えばいいの?

私の頭は真っ白


「もしかして観月ちゃん?
文がお世話になってます〜」

『いえっ、そんなこちらこそ
お世話になりっぱなしで・・・』

「文ったらね
観月ちゃんと付き合ってから
あたしのところにすごく相談にくるのよ?
もう可愛いでしょ〜?」

『あははは・・・』


なんと言っていいか分からず
愛想笑いで誤魔化していると
3階から文哉が降りてきた

「あ!都ちゃん!!
観月に変なこと言うなよ!!」

「いいじゃない、別に
てか、おとうさんとおかあさんに
ちゃんと紹介したの?
もちろん卓哉にも!」

「まだだよ。
今店忙しいんだろ?

あ、観月ごめん
この人は都子ちゃん、兄貴の奥さん」

『えっ、そうなんですか?
仲がいいから兄弟かと・・・』

「あたしと卓哉は幼なじみなの
まあ、兄弟みたいなものよ!
それより、今一段落したみたいだから
店行って顔見せてらっしゃい!」


都子さんはそう言って
私の背中を押して階段を降りさせた