1人取り残されて
なんだか荷物も
急に重たくなったように感じた

駅からうちに向かっていると携帯が鳴った


――着信 松下 文哉



『もしもし?』

「あ、出た♪」

『そりゃあ出ますよ!』

「まだ買い物中?」

『ううん、陽子用事が出来ちゃって
今帰ってるところ』

「本当?
じゃあ今から行ってもいい?」

『あ、じゃあ片付けするから・・・』

「5時頃家出るよ」

『分かった、じゃああとでね』

「うん」


私は家路へ急いだ

多少片付けたとはいえ
今日買った服の山もある

それに心の準備も必要だ