「あたしは松下さんに話があるんで。
横山さんだってそうですよね?」

「さすが陽子ちゃん。
お見通しだね〜
じゃ、文哉
瀬尾ちゃん借りてくから〜」

あたしは肩を抱かれ
横山さんに着いていくしかなかった


「あ、おい浩大!!
気安く触んな!!」

遠くから文哉の声がする


「あいつ必死でやんの!」

『ふふっ』

「じゃあこのへんでいっか!」

私たちは大きな木の下に腰をおろした


「瀬尾ちゃんさ・・・」

『はい・・』

「ちゃんとあいつのこと好きだよね?」

『えっ?はい、もちろん。』

「そっか・・・よかった〜
いやね、あいつ今まで
来るもの拒まず去るもの追わずだったの
でも瀬尾ちゃんのこと好きになってから
中途半端なこと一切やめて
瀬尾ちゃんしか見てなかったんだよね
仕事よりも一生懸命だし

だから
あいつのこと信じて、幸せにしてほしいんだ」