『あっ!!あれ可愛い!』

「ちょ、観月走るなって!」


私達はベビー用品店に来ていた

もうすぐ産まれてくる我が子の為に
買い忘れているものがないか
探しにきた


『明日から入院かあ〜
なんか実感ないなあ』

「お見舞いいくから!」

『いいよ〜産むだけなんだし・・・』

「俺が嫌なの!!
家帰って観月がいないなんて
耐えらんねえよ〜」


そう言っておなかをさする

予定日を過ぎても出てきてくれない
私たちの赤ちゃん


予想よりも大きくなったお腹では
歩くのもやっと


「2人だもんな〜
絶対大変だよな・・・」

後ろから抱き締められた

『ちょっと!』

「いいじゃん♪
だってしばらくくっつけないし」

文哉は私の首に顔をうずめて
回した腕に力をこめた