文哉から脱出してキッと睨み付けると
文哉は困ったような顔をした

「だめ?」

『今はダメ!!!!!』

「ちぇ〜っ」

『ほら、もう少しでご飯だし!』

「飯より観月が食べたい」

『アホなこと言わないで』

「本気なのに・・・」


口を尖らせて拗ねる文哉は
何だか大きな子供みたいで可愛かった



しばらくして
ノックされて料理が運ばれてきた

「うまそー!」

『すごいすごい!!!』

料理は地元の海の幸や山の幸を
ふんだんに使ってあった

もちろん味は絶品


『おいしー♪』

「観月ってほんと美味そうに食べるよな」

『だっておいしいんだもん』

「ねぇ」


そういって文哉はじっと私を見つめる

『な、何・・・』

「あーんってして?」


私の体温は急上昇
口を開けて待つ文哉の顔も赤い


『言ったわりに照れてるし』

「うっせ」