携帯をパチンと閉じると
文哉から電話がかかってきた

『もしもーし』

「どうだった?」

『邪魔者は消えてきたよー
まあ、あのロケーションだったら
仲直りできるでしょ』

「ふーん・・・
そんなに綺麗なんだ」

『もうね、星がやばかった!
でもそっちの方がたくさん見えるかもね』


空を見上げる
河川敷よりはくすんでいるが
ここも割りと田舎なので星はたくさん見えた


「観月、大丈夫?」

『へっ?大丈夫だけど?』

「だっていつもの観月なら
俺の嫉妬を見抜いてくれるのに
今日はなんかぼーっとしてんだもん」

『そう?
てか嫉妬してたの?』

「そこ俺行ったことねーし!」

『あ、あぁ・・・』


前好きだった人のことを思い出してた
なんて絶対言えない