『あー・・・
それはまずいですね
陽子、元カノで散々な思いしてますから』

「最初に今までの彼女の話はするなっ!
って言われてたんだけど・・・」

『陽子怒らせるとやっかいですからね』

「ほんとだよ・・・ろくに話も出来ねぇ」




お寿司屋さんに着くと
私はきっと横山さんをにらんだ

『美味しいお寿司って
言ったじゃないですか!』

「ここだって美味しいって!
100円じゃないだけありがたいと思いなさい
ったく、文哉のやつ
瀬尾ちゃんに贅沢させすぎだろ・・・」




回るお寿司をとりながら
横山さんはぽつりと言った

「2人が羨ましいよ」

『へ?何でですか?
あたしは横山さん達の方が羨ましいですよ』

2人をみて辛くなることもあるくらいに


「だって、お互いすげー好きあってるのが
見て分かるというか・・
幸せなんだなってすげー思うんだよね
信頼しあってるし」

『私は・・・すごく不安ですよ?』

「えー?どうして?」

『文哉に言い寄ってくる子がいないかとか
文哉が私のことを嫌いにならないかとか』