『何がしたいわけ?
あんたあたしで遊んでるだけじゃない!』

「観月が可愛い反応するからだろ?」

『はあ!?』

「俺のこと、まだ好きなくせに」

『好きじゃない!!!』

「じゃあなんで・・・」


そう言って熊谷亮は顔を近付ける
私は顔をそむけた

「顔赤いんだよ?」

『お酒飲んだから』

「観月」

顔をぐいっと持ち上げられる
抵抗してもかなうわけないんだけど
必死で顔を背け両手で熊谷亮の腕をつかんだ


『やっ・・』

「お前がいなくなって気付いたんだ」

『なにがよっ!バカなこといってないで
離して!!!』

「観月、好きだ・・・」

顔がどんどん迫ってくる

『ふざけんな!!』


私はヒールで思いっきり
熊谷亮の足を踏んだ

「いってえ!!」


その隙に逃げ出して座敷に戻る

「あ、観月〜
電話長かったね〜」

陽子も顔が赤い

『私、お先に失礼します
陽子、あんたあとで覚えてなさいよ!』

「えっ、ちょっと、観月!!!」


私はかばんを掴み、全力でダッシュした