「俺、嘘ついた」

『え?』

「あそこで会ったのは友だちじゃなくて
・・・元カノ」


私の背中におでこをくっつけ
ゆっくり文哉は話し出す

「もう完全に終わってるんだけど
なかなか話してくれなくて・・・
観月を追っかけたかったけど
あいつ話してくれなくてさ・・・

だけど本当に何にもないから!!
観月だけだよ・・・」

まわされた腕に力が入る


ぎゅっと胸が締め付けられた
ごめんね、文哉


『追いかけて来てくれると思ってた
だからすごく傷ついたよ
文哉のこと、信じてたから・・・』

「ごめん」

『でも、あたしも文哉の話聞かずに
勝手な行動した
だから、お互い様!
ね?』

「傷つけてごめん
泣かせてごめん・・・」

『もう謝らないで?

それより・・・もっと大切な話があるの』