「観月?」

『話があるの』

「分かった
今から向かうよ」

『あ、文哉ん家に行く

ねぇ・・・』

「ん?」

『なんでもない。あとで話すね』


ぷつっと電話を切って文哉の家に向かう

何を話すの?
こんな喧嘩して離ればなれになって
それでも続けるの?

答えは出ない


気付くと文哉の部屋の前だった

インターホンを押すと
目を真っ赤にした文哉が出てきた

『・・・泣いてたの?』

すると文哉は壊れ物を扱うように
やさしく抱き締めた

「うっせ」

『ふふふ』

「笑ってんじゃねーよ」


ごめんね、泣かせたりして
文哉も傷付いたんだね