あ!と思った時はもう遅かった。ひょいと取られたMyほうきは山下くんの手の中へ。
そしてそのまま、集めていたゴミをちり取りにささっと入れてしまった。
「はい、返す」
ほうきとちり取りを返され、終わってしまった掃除。あれ?あたしの見せ場はナシ!?
「集中すれば早く終わる」
「ごもっともであります!」
「じゃあ帰…」
「スト〜ップ!山下くん、10秒だけ待ってて!荷物取ってくるから一緒に帰りましょ♪」
言い逃げってやつ?マッハで教室まで駆け上がり、鞄を取って山下くんの元へ戻った。
愛しの愛しの山下くん!あたしと帰るために早く掃除を終わらせてくれたんだよね!キャッ♪
「キャ〜!可愛いッ♪」