「よそ見じゃありません!好きな人を見ていただけなのに、よそ見なんてとんでもないですっ!」
「あなたね、それをよそ見って言うのよ!私の話、どこまで聞いてたのよ!」
「委員会への熱意が欠けてるってところまではちゃんと聞いていましたよ!?」
「さ…最初だけじゃない!」
ガララッ
「……お静かに」
文化委員のもう一人の担当の先生が、申し訳なさそうに顔を覗かせた。
「コホン…すみません」
あたしへの怒りが収まらないミスメガネは、頭から出る湯気を隠して謝った。
へっへーん!あたしを説教することでミスメガネの好感度も下がっちゃったわね〜♪
ミスメガネの背中に向かってあっかんべを届けていたら、ミスメガネが振り返った。
「滝沢さん、ちょっといらっしゃい」