「山下くんのバカっ!」
でもね、これからも山下くんの笑顔が見れると思うと、ドキドキワクワクするんだ。
「アンタより頭は悪くないけど?」
こうやって冗談を返さずに、真面目に返してくるところもあるけど……まぁ、事実なんだけれども。
そんな山下くんが好き、大好き。
キーンコーンカーンコーン♪
「あ、授業だ」
「え~もう休み時間終わったの!?短いんだけど!」
「鼻血止まったなら、つべこべ言わずに教室行け」
「山下くん冷たいなぁ~。彼氏なんだから、お前歩けるか?歩けないなら、俺が教室までお姫様抱っこしてやるぞ?とか言ってよ♪」
「……そんなキャラじゃない」
「今から変えていこうか!」
「そんな暇ない」
ガビーン。変える気もないのかしらっ。
「じゃ、じゃあ、愛の言葉だけでも呟いて♪」
「アンタ授業始まってるの分かってる?」
「チッチっチ。今は愛の方が大切。ほら、山下くんのセリフの出番よ!コソコソ……『お前を愛してる』って言ってみて!」
「アホ。言わねぇよ」
そう言って保健室から出て行った山下くん。