は、鼻血ものだよぉ~……



バタンっ



「え、おいっ」



山下くんの甘い甘い台詞を聞いた直後、あたしはぶっ倒れてしまったのだった。



─────☆



「……ん」



「あ、目が覚めたみたいね?」



気がついたら、目の前にボブヘアの保健室の先生のドアップの顔があった。



「あれ……ココ、保健室?」



「そうよ。滝沢さんぶっ倒れちゃったみたいね?」



「……なんとなく覚えています」



「理由は分からないけど、具合どう?痛いところはない?」



「はい」



異常ナシね、と呟きながらイスに腰掛けた先生。



「あの~あたしはどうやってココに?」



「男子3人に担がれて来たわよ。滝沢さん……重かったかな?」



な、なんですと!?先生も何気ヒドイけど、山下くんのお姫様だっこを期待したのに!



「その担いでくれた中に、山下くんは居ましたか?」



「山下くん?あぁ、彼氏?ん~いたっけな?」



「か、彼女が倒れたのに、連れてきてくれなかったんですか!?」



「あたしに言われてもねー」



そう言って、先生は足を組んだ。



そんな。山下くん目の前にいたのに、あたしを運んでくれなかったの……ね?