舞台発表のリハーサルと照明を合わせた打ち合わせも終わり、会場も想像以上のものが出来上がった。



「明日は運営頑張ろうな!文化祭楽しもうな!」



そして帰り、うっちー先輩の掛け声と共に、文化祭の実行委員全員が『っしゃあ!』と声をあげた。



「ついに明日か~!」



「無事に成功するといいね」



学校からの帰り、夏生と並んで見上げた空は、茜色が広がっていて、今日はゆっくり休んでねと微笑んでいた。



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「行ってきま~す!」



次の日、元気よく家を出たあたし。天気は晴れ!今日は待ちに待った文化祭だ!



「おはよう!」



「おはよ~」



教室につくと、たこカフェの準備に取り掛かっていたみんな。あたしも早く出たつもりだったけど、みんなには適わなかったみたい。



「沙良、どう?」



午前中の接客担当の夏生が、エプロンに猫耳を付けてあたしの元へ来た。そう、接客組は制服の上にエプロンを着て、頭に猫耳などのカチューシャをすることになっているのだ。



最初は断固拒否だった夏生。でも、文化祭が近づくにつれ、仕方ないなって了承してくれたんだ。