そして、たこカフェの完成が見えた頃、ダンスのリハーサルのため体育館へ。ダンスは、いろんな年齢層が来ても楽しめるように、2グループに分かれて、昭和メドレーと平成メドレーを披露するの。ちなみにあたしと夏生は昭和メドレー組!
リハーサルでもなんとか形になり、本場でも頑張ろう!ってみんなで円陣を組んだ。
「っしゃ!それではみなさん!あたしと阿木くんは実行委員の準備に行ってきます!たこカフェの残りの準備頼みますね~」
クラスメートにそう伝えて体育館に残ったあたしと阿木くんは、うっちー先輩の元へ。
「おー早かったな」
「先輩、山下くんは!?」
「狙いはそこか。アイツならあそこで飾り付けしてるぞ」
うっちー先輩が指をさした先には、女子と体育館の壁にお花をつけている最中の山下くんだった。って、女!?
「あの隣の子誰ですか?」
「山下と同じクラスの奴だろ。実行委員だ」
「あんな子いました?山下くんの追っかけじゃないでしょうね~」
「お前以上の追っ掛けはいねぇと思うぞ」
「うっちー先輩!あたしも壁の飾りつけ……」
「いや、お前は力がありそうだし、阿木と照明の機材を運んでくれ。まだ運びきれてないのがあったんだよ」