「へぇ、告白大会にね」
「うっちー先輩のおかげで、出ることになったんだ」
文化祭前日。夏生に告白大会に出ることが決まったことを報告していたあたし。
「去年も見たけど、まぁ振られる人も……」
「山下くん、おはよう!」
夏生の言葉よりも、教室の窓の外から山下くんの姿を見つけてしまったため、挨拶に変更!もちろん、山下くんからの反応はなかった。
「……アンタね」
「振られて泣いちゃう人もいるんでしょ?それも聞いたよ」
「そのせいでお互いに、嫌な思いとか残るものでもあるよねって話」
そうか、それもそうだよね。もし、もしだよ!山下くんがあたしを振ったとして、あたしが泣いたら山下くんはみんなから泣かせただのブーイングを受けちゃうな。
「そんなこと言う奴がいたら、片っ端から噛み付いてやるもんね!」
「勇ましい友でよかった」
「何があればいつでもお役に立ちますよ♪」
夏生、もしかして心配してくれてるのかな?そうだと嬉しいな。でもね、あたしは大丈夫だからね。