「ここに有名なカップルがいるのにな」
そう言って、反対隣にいた若池先輩を見て微笑むうっちー先輩。そういえばこの2人、付き合ってるよね。夏生と阿木くんも知ってる……てことは!?
「もしかして、その告白大会でうっちー先輩達は……!?」
「おぉ、そうだ。あれは勇気をくれる企画だと思うぞ」
なっ、と若池先輩と笑みを交わすうっちー先輩。うは~いい!ぜひともあたしもエントリーしたい!
「エントリーっていつまでですか!?」
「あ?もう終わってるぞ?」
嘘~!?
「あ、でも、去年のカップルからの推薦ってのがあったような気がするな。企画部に話してみるか」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
よっしゃ!山下くん!全校生徒の前で、あたしは愛の言葉を叫ぶからね!と、離れたところで冊子づくりをする山下くんの背中に語りかけた。
「まぁ、上手くいくいかないもあるけどな」
「大丈夫です!毎日のように告白はしてますから、振られちゃっても大丈夫なんです!その時は笑ってくださいね~?」
「お前、勇者だな」
「たまには違う形で告白っていう、刺激を与えたいんですよ~!」
告白大会か。不安だけどぶつかりたいもんね!やるっきゃない!