そして、夏生の言葉に勢い良く頷いた時だった。
「滝沢ー呼び出し!」
佐々木くんがあたしの名を呼んだ。
「呼び出し?誰?あたし今から大事な用事が……」
「お前の愛しの愛しの山下だ」
うそん!慌てて佐々木くんのいるドア元を見た。そこには、案の定山下くんの姿があった。
「山下くん!」
あたしは目をハートにして、佐々木くんの存在を視野から消し、視野には山下くんのみを捉えた。
「飯は?」
「食べた!山下くんは?」
「まだ。食いながらでいい?」
「うん!」
そして、あたし達は中庭へ移動した。うふふっ、山下くんと中庭に来るなんて!カップル率高いし、あたしもそろそろ山下くんとそういう仲になって、ココに来たいよ!
そして、木陰に腰を下ろしたあたし達。山下くんの隣にくっついて座ろうとしたら、全力で拒否られました。だから、少し間を空けました。
「……パン食うけど」
「え!?もしかしてはんぶんこ!?キャ♪」
「は?飯食ったろ?」
「じゃあ、食べてなければ……」
「あげる気ない」
その言葉と同時に、メロンパンの袋を開けた山下くん。