「お、終わったぁっ!!!」



翌日、2日間の中間テストが終わりを告げた。おかげであたしは、背中に羽が出そうなくらい喜びを感じていた。



「まだ喜べないから。結果がくるまでがテスト」



「え~夏生ぃ……」



「でも、アンタにしては頑張ったと思うよ」



はいコレ、と夏生があたしに手渡したのは、キットカット2個。



「ありがとう!でも夏生、これテスト前に渡すもんじゃ……」



「っさい。貰うだけ貰っときな」



これが夏生なりの優しさだもんね。あたしは再度、夏生にお礼を言った。



「あ~期末テストだったら、午後帰れたのにな~。中間テストの時もそうしてほしい!」



「そう甘くない。でも、これでテスト勉強から開放されるじゃん」



「もう夜中まで起きてなくていいんだね?」



「ま、アンタの場合、もう少し勉強した方が良さそうだけど」



「これで睡眠ばっちりで、山下くんにも老けたとか言われないもんね!」



「そんなこと言われてたの?」



山下くん、明日からのあたしは一段と美しくなってるんだから、胸を焦がさないように気をつけてね!