そして、ついにやってきた中間テスト。
「やれることはやった!あとは実行するのみ!」
「その意気よ。それで、昨日はどれくらい勉強したの?」
ギクリ。
朝、夏生からの質問に背筋に冷や汗が流れた。
「何よ、その反応は。勉強したんでしょ?」
「しっ、しましたとも!……朝」
「朝!?今じゃん」
「だって眠たかったの!範囲の教科書を一通り見て、すぐに寝ちゃってたの」
はぁっ、と呆れた様子であたしを見る夏生。最後の仕上げをする!って言ってたんだけど、睡魔に適わなかったんだよ。
「でも今更仕方ない。アンタの結果に期待するよ」
「その期待に応えられるように頑張るね!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、出席番号順に並んで席に着く。あたしは1番後ろだから、気持ちは落ち着いて受けられるのだ。
「始め!」
まずは数学。この苦手なものから来てしまうとは……!でもでも、頑張るんだ。愛のために!夏生のために!
テスト初日。前日に寝てしまったことを悔いながら、頭をフル活動させて問題を解いたあたしだった。