「夏生~」
「うわ、老けた?」
第一声がそれってヒドイよ!
「いや、クマのせいか。そんなに勉強したの?」
「この目の下のクマはね!昨日、夏生から出された課題を必死に解いた証だよ~」
「うそ、マジでやったの?」
「ううん、半分も終わらなかった☆」
「……まぁ、取り組む姿勢が見れただけでよかったよ。放課後からはスパルタだけどね」
分かってるよ。だから、そんなに不敵に笑わないで~!
「あ、山下くんへの挨拶は?」
「あ!でも、こんなにブサイクな顔じゃ会えないよね~?」
「ブサイクなのは変わりないわ」
「夏生のバカァ!」
「冗談よ。言ってくれば?」
「う~行ってくる~」
さすがに、山下くんに会うことは止められないからね!あたしは、少しばかり余っている力で山下くんの教室へ直行!
「……顔、ヤバイ」
しかし、山下くん本人から、夏生と同じような反応が返ってきてしまいました。
「そんなこと言わないで!勉強してるの!山下くんへの愛の表れなんだよ~」
「そんなに頭悪いの?」
グサッ。い、痛いとこ突かないでよ。
「ス、ストレートに言わないで~!女心も考えてよ~」
自分が頭が悪いのがいけないけど、そんなに直球で言わなくてもいいじゃん。受け止められなかったよ~!