「俺の夢…新しい生活が始まる」

余りにも桜に気が取られ
隣のスーツのお兄さんに気付かなかった

「あ、君。 風間高の生徒?」

「え…あ、はい」

「僕、今日から現代文の教師なんだけど、色々宜しくね!!」

「あ、はい。こちらこそ」

「君クラスは?何年何組?」

「あの…まだクラス表見てないんで」

「あ、そっか。そうだよね!!俺ってば、つい仲良い生徒欲しさに…ごめんごめん」

「いえ、別に。……」

「………」


沈黙。

強く風が吹いたのだ

桜と共に視界に入る現代文の新人教師




スーツが新品だからか
輝いて見えた