今日から高校生。

4月7日

近場の学校に入学する。

夢とか目標とか
そんな疲れそうなものは持ってないし、
持つつもりもない。

だって期待するほど疲れるでしょ?


通学路を歩く 田中保奈美 タナカホナミ
は、自分に何度も何度も言い聞かせる

期待するほど疲れる…と


「風強くて肌寒いなぁ」

4月といえど、長袖が丁度良い温度。


雪のように桜が散ってる通学路。

「大きな桜の木…」

保奈美は桜とか植物に興味はなかったが
余りにも綺麗に咲き誇る
桜の木に足を止めた

「今日から始まる…あたしの新しい生活」

さっきまで期待などしない
と言っていたのに

その誇らしい桜の木には嘘がつけなかった