正直俺は誰が選ばれようと



関係なかった




自分より速い人間がいないんだから…





選ばれたとしてもどうせ“俺の代役”



そう思っていた






自分が出れない悔しさは



俺の心を少し歪ませたようだ





しかしクラスは思いの他盛り上がっている



1走 山本

2走 原田

3走 徳永




そしてアンカー…






俺の名が入るそのポジションには





『甲斐 祐輔』








そう書かれていた