祐輔はこっちに引っ越して


少し落ち着いた頃からバイトをしていた




駅前のカラオケボックス…




祐輔人気で客が増えたと



顔馴染みの先輩の店長が言っていた





祐輔は多分俺にしか言ってないと思うが



自分の小遣いくらい自分で稼ぐと…





なるべく“独り”になった母親の負担には



なりたくないと…





母一人、子一人で



祐輔には兄妹もなかった





祐輔が時々見せる寂しそうに俯いた顔






俺はそんな顔を知っていた筈なのに…