一方亮二は俺の予想通り


“遙”と付き合いはじめた




モテる男とはこんなものなんだろう…




一つの恋が破局する頃には


もう新しい恋が待っている…






よくこの学校に入れたなぁと思うほど



亮二は勉強が嫌いだった




しかし持ち前の器用さで


留年しない程度に巧くやっていた





俺にはそんな器用さはない





唯一の俺の武器の“脚”を除いては



何をするにも十人並み




おまけに勇気もなかった…






今日も放課後の教室に残っている二人




遙が亮二に勉強を教えている…







でもその教室からは



ずっと笑い声しか聞こえなかった…