6月に入って学校にもだいぶ慣れた頃



俺らの学校ではスポーツテストが行われた





俺の唯一の自慢は脚の速さだった





親も良く“駿”なんて名前を付けたもんだ



馬並みに走りそうなそんな名前…





もし俺の脚が鈍足だったら



間違いなくイジメの対象になっていた事だろう






予想通り俺の100M走のタイムは学年一で




今までの記録を塗り替えたそうだ






この時ばかりは胸を張って麻友を見る事ができた




目が合った…




瑞穂と一緒に応援してくれていたようだ






多分亮二が俺の事をアピールしてくれてたんだろう






競技が終了して帰りの支度をしていた時




亮二の言葉が俺を有頂天にさせた