ある日の放課後


クラスの女子達が盛り上がっていた




その中の中心に写真部の規子がいる…




「これもいいし、でもやっぱコレがメインやなぁ~!」



「うん~、でもこっちもいいし…」




そして女子の視線が祐輔の方に向けられた





「駿、行こ~!」


祐輔がそれを察知して俺を誘う




「何か楽しそうやなぁ~!」




「見て見て~!


何か祐輔の写真ばっかなんやけど…」




卒業アルバムに載せる体育祭の時の写真を


ピックアップしていたのだ




俺の足はだいぶ回復はしていたが


寂しい思いが蘇ってくる




「まぁ~あん時はまぐれやって!



それより1年の時の駿らの記録ってスゴイよなぁ!」




祐輔が俺の方を見て言った





「ホンマに…


来年は駿と祐輔のアンカー争いになるんちゃう?」




1年の時から一緒だった規子は


俺の活躍を覚えていてくれたみたいだ




「いやぁ~俺は遠慮しとくわ!



今度借り物競争出てみたいし…」




女子が一斉に笑った




「またまた…


勿体無いって~!」




「俺はな、駿には叶えへんから


無駄な抵抗はしないの!」




俺の事をあまり知らない女子も



祐輔にここまで言われて俺を見直したと言った




なぁ、祐輔…



お前はホンマにキレイな心をしていたんやなぁ…




人の痛みってやつを


しっかり分かってくれる




そんな大きな気持ちの持ち主だった




それなのに俺は…