あれから2ヶ月…


俺はようやくギブスから開放された




もう辺りはすっかり



秋の気配に包まれていた





あの体育祭の後、恒例の打ち上げがあったが



俺は早々に引き上げた




祐輔の活躍を祝福するのが



いやだった訳ではなかった




脚の速さが武器だった俺には



その場の雰囲気は辛すぎた





案の定祐輔の人気は鰻上りで



打ち上げの場でも5,6人に告白されたそうだ




俺らからすると選り取りみどりで



羨ましい話なのだが…





祐輔はそんな誘いを全て断ったそうだ






一見、軽そうに見える祐輔だった




しかし…




なぁ、祐輔…



本当はあの時から一途に



一人の女を



思い続けとったんやなぁ…