なぜ男は女を所有したがるのだろう。

昔一度か二度酒を交わし、ただ隣で笑って頷いていたら、それから毎日頻繁にメールをしてくる男がいた。名前は覚えてなかったのでとりあえず「キツネ」と入れておいた。キツネに似ていたのだ。

先週は、友人が連れてきた男と四ツ谷で飲んだ。意気投合し、確かその日は終電を逃してしまった。随分と飲んでいたので、適当に見つけたホテルに入った。
特に何も印象には残っていない。明かりをつけたがるのと、ひつこくて途中から面倒だった記憶しかない。
翌日からも、とにかく会おうと連絡してくるので、着信拒否にした。確か苗字は「は」で始まるやたら珍しい漢字だった気がする。

連絡をしないと余計にメールの回数が増える父。


うざったい。

囲いこみ近くに置いて静かに監視しようとする。


目に見える束縛は嫌いだ。自信がない男に女を操る資格はない。
支配者気取りの頭の悪い弱者に飼われるなんてごめんだ。

飼われるなら、頭のいい優秀な強い飼い主がいい。あたしはそれなら飼われてもいい。喜んで男の所有物になる。