「会長ー!!!!!助けて!!」
「嫌だ。めんどくさい。」
午前の授業と昼放課が終わり、あっという間に数学の授業がやってきた。
先生…大丈夫かな?
咳だけだって言ってたけど、相当辛そうだった。
もしかして…昨日私に服貸したから身体冷えたんじゃ…。
「あ!麻椿、先生きたよ!!」
亜季葉の言葉にドア付近を見ると、いつも通りのように見える先生が入ってきた。
「なんだよ先生!!早退しなかったのかよ!!」
「ばーか、俺はそんなヤワじゃねーよ。」
「期待してたのに…。」
「残念だったな、上谷。まぁ文句言うなら俺に薬くれた優しい奴に言うんだな。」
ドキッ!!
先生の言葉に身体中の神経が反応する。
「誰だよそいつ!!」
上谷は意地悪そうに笑う先生にその人物を問い詰める。
ごめん上谷…私だ。
あまりに先生が辛そうだったから小テストまでは考えてなかった。
「誰かって?…そーだな。」
え?!!!!
先生…もしかして私だってバラす気じゃ……!!
「俺の大切な人…でどう?」
「「!!!!!!」」
今…今先生なんて…。