すると、近づいてきた先生は私の手に何かを置き、手を握らせる。



「お嬢様に似合うと思いまして。本当は今日の夜までに間に合わすつもりだったんですが。」




申し訳ありません、と笑う先生の言葉に手を開けて見てみると、そこには綺麗なヘアピンがあった。



「わぁ…。」



このドレスに似ている青色で、花の形をしている。



「お気に召しましたか?」


「…うん。」



お気に召すどころか、今までもらったプレゼントの中で一番嬉しいぐらいだよ。




今日つけていけなかったのは残念だけど、明日から学校行く時につけていこう。




「では、お休みなさいませ。」




「あっ!!ちょっと待って!!」




今度は先生でなく私が呼び止めた。