「なんなら、アメリカの大学なんてどうだ?」
「え…!!?」
突然の父の発表に驚く私をよそに、父さんは淡々と話し続ける。
「そんな…アメリカだなんて…。」
「良い経験になると思うぞ。それに、お前が将来会社を継ぐ時にいくらいい大学を出ていても、お前が女というだけで認めないものもいるだろう。だが、アメリカのエリート大学ともなればみんなの見方も変わってくるに違いない。」
「………。」
会社を継ぐ…それが私の進む道、いや進まなければいけない一つの道…。
会社を継ぐ事は社長になるという事。
このたった二文字の役職がこんなにも重く感じるなんて…。