それどころか、外の景色が少しぼやけて見える。




「そういえば、大学はどこへ行くんだ?」




大学って…まだ二年生になって半年も過ぎてないのに…。




「まだ決めてません。…ですが、できるだけ上の大学に行くつもりです。」





「あぁ、お前ならそういうと思ってたよ。」




私の返答に満足そうにした父は少しだけ微笑んだ。




その姿を見ると、胸が苦しくなっていく。




父さんとの食事での会話はいつもこうなんだ。




勉強は、大学はって、それしか話そうとしない。




普段の学校での話しとか、嬉しかった事、悲しかった事…そうゆう事は何一つ聞こうとしない。




結局父さんの一番大切な事は世間体で私の気持ちじゃない。



いつしかそう思うようになっていた。