光が差し込む朝の窓。





カーテンを閉めていても光輝くその眩しさは、私を優しく起こしてくれる。






「今日もいい天気だぁ。」




窓を開けると、少しだけ肌寒い風が吹いた。




もうすぐ秋だね…。






「おい、風邪引くぞ。」





「あ、先生…起きてたの?」





「いや…今起きた。」





先生は私に自分の服をかけて、顔を近づける。





毎日の日課だったりする、おはようのキス。





朝から幸せを感じる瞬間。





「麻椿、おはよう。」





「おはよう先生。」






「もうそろそろ起きるかな…。」






「そうだね、ベッド行こっか。」











窓を閉め、先生と並んで歩く。





私達の愛しい人の元へ。





「んんー…」





「ははっ、可愛いな。」





寝息をたてながら寝返りをうつ君に先生は目を細める。






もうすっかり、パパの顔だね。






「ほら、そろそろ起きろよ。」






頭を撫でながら先生が声をかけると、少し微笑んだ気がした。






駄目だよ先生。





それ逆効果だもん、安心して更に夢の世界にはいっちゃうよ…?







「今日は土曜日だし…私達ももう少し寝る?」






「んー…そうだな。ゆっくりしようか。」







大切な君を挟むように布団に入る。






二人で君の胸元等辺に手を置き、微笑む。






こうしていると、最高に安心する。












「好きだよ、麻椿。」





「うん…私も好き。」





先生と結婚してから、素直になる大切さを更に知った。






気持ちを伝えるのは、どんな事より大切なんだよ。






大きくなったら、ちゃんと君に教えてあげるね。






強がらなくていいんだよ、とか。






沢山沢山教えてあげる。





「目が覚めたら散歩でも行こうか。」





「うん、三人で手繋いでね。」






「あぁ、そうだな。」














そして君に大切な人が出来たら、隣にいる大切さを教えてあげたいな。






辛い時も悲しい時も決して離れちゃいけないよって。






パパとママみたいに離れちゃ駄目だからね。






ギュウっと、先生が私の手を握る。





私もそれを握り返し、逆の手で君の手を包み込む。







「おやすみ、永愛」





「早く起きろよ?」





「ふふっ、そうだね。」






永遠の愛が続きますようにと先生とつけた、女の子らしい永愛(とあ)という名前。






永愛が産まれた後、先生は次は男がいいなって言ってたっけ。






男の子だったらどんな名前をつけてあげるんだろう。





私達の生活はまだ始まったばかり。






まだまだ楽しみな事が沢山あるね。






悲しい時も辛い時も、そして嬉しい時も隣にいるのは、先生なんだよ。





そして、永愛とこれから産まれてくる子供と…。




どうか幸せな夢が見れますようにと祈りながら、私と先生は目を閉じた。






愛してるよ、先生。







『新しい家族が増えました。


  冨田 雄輝・麻椿・永愛』








【END】




第二作目『先生と執事』どうだったでしょうか?



『先生と教官室』とはまた違う恋の形で書いているのが楽しかったです。




そして難しくもありました。




個人的には上谷と先生のやりとりが書いていて楽しかったです。





是非みなさんの感想を聞かせて下さい。





では、お付き合い有り難うございました!




『先生と教官室2』も良かったら読んでくださいね!!






2012年2月24日*伊菜




作品を評価しよう!

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:25

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

先生と教官室
伊菜/著

総文字数/192,251

恋愛(その他)391ページ

表紙を見る
先生と教官室3~沢山の初めて~
伊菜/著

総文字数/46,442

恋愛(その他)80ページ

表紙を見る
先生と教官室2〜新しい道〜
伊菜/著

総文字数/138,270

恋愛(その他)379ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア