「会長の事守ってやれよ!!」
「わかってるよ。」
最初からそのつもりだったんだ。
今さら変えるつもりはない。
麻椿の行動に少し困惑したが、上谷のおかげで目が覚めた。
もう迷わない。
きちんと麻椿を守ってやる、支えてやる。
「じゃぁな上谷、部活いけよー。」
「へーい。」
何とも気の抜けた返事が、さっきまでのあいつとは思えないな。
「冨田先生!!」
「んあ?」
お互い歩き出した廊下の先から、上谷が俺を呼び止める。
「また明日!!さよならっ!!」
今日の夕陽はとても眩しくて、でも少しぼやけても見えていた。