「なぁ先生。」
「…上谷。」
放課後の教室で外を眺めていると、入り口に仁王立ちでこちらを見つめる上谷の姿があった。
そして、ズカズカとこちらに近づいてきて俺の胸ぐらを掴んだ。
「っ何してんだ…」
「それはこっちのセリフだよ。」
胸ぐらを掴む上谷の目は普段では考えられないするどさだった。
「何こんなとこで落ち込んでんだよ、今すぐにでも会長のとこ行って話し聞いてこいよっっ!!!!」
「…上谷」
「先生、会長が何考えてこの答え出したか知りたくねぇの?」
それは知りたい。
知りたいけど、もしもっと残酷なものを知ることになったら…。
「…人はフラレルと強くなるってあれ、嘘だよ。」
「え?」
「好きな人にフラレル事位、自分が弱く感じるものなんてねぇよ。
どうして俺じゃないんだとか相当傷つくし、泣きたくだってなる。」