ピンポーン




授業を終えてから、私は珍しく寄り道をせずに家に帰った。





本当は、上谷と亜季葉にパフェを誘われたんだけど…今日は一刻も早く帰りたかったんだよね。





その理由は乗り気じゃなかったとかダイエットとかゆう軽いものじゃなく、とても深刻な理由が私に襲い掛かってきているのだ。





あぁ、できることならパフェを食べたかったよ……。






ガチャ





「お嬢様、お帰りなさいませ!!」





「あ、あれ…?」





きっと玄関を開けてくれるのはメイドだと思っていた私は、目をまんまるにしてドアにの前に立っている人物を眺める。






「う…うえだ…退職じゃなかったの?」







拍子抜けしながらも呟くと、上田はニコリと私に微笑んだ。