「…いいよ、さぼろっか。」
「ほんとに!!?」
「うん。麻椿がこんな事いうの二度とないだろうし、それに…。」
笑っていた亜季葉の顔が固まる。
少し悲しげな、思い悩んだ顔。
「私に、大事な話しがあるんでしょう?」
「え…。」
下を向いていたはずの亜季葉が、勢いよく顔を上げた。
「違うの?」
確信をついた亜季葉の言葉が私の胸にささってくる。
そして、まっすぐ私を見るその目が隠している感情をも見抜いてしまいそうで、まともに亜季葉の顔を見ることができない。
「じゃなきゃこんな誘いしないでしょ?」
「うん…そうだね。」
いつもの私は優等生でとおってるもんね。
「大事な話しなら私もちゃんと聞きたいし…よしっ早く行こ!!!」
「えっちょっっ!!あきはっ!!?」
呆然と立っていた私の腕を引っ張り、私達は勢いよく教室を飛び出した。