「麻椿おはよ!!」



「亜季葉…。」



上谷に別れを告げると決めてから周りの音が、景色が、全てがぼやけている。



「どうした?思いつめた顔だね…何かあった?」


それに、上谷に別れを言うという事は亜季葉にも言わないといけないんだ。



「ねぇ亜季葉。」



「ん?」



「午前中さぼらない?」



「は!?」



真面目そのものの私が初めて口にした悪い言葉。


いつもは会長という立場や、お手本にならなきゃという責任感とかでこんな事を言えなかった。



でも、もうそんな考えは必要ない。



今は何よりも亜季葉や上谷、これから長い間会えなくなる大切な人達と話しがしたい。