「あなたをクビにします。」 「………今なんと?」 「冨田さん、今までありがとうございました。 あなたの仕事は今日で終わりです。」 聞こえるか聞こえないかの声でそう呟き、私は部屋へと逃げるように走り出した。 先生の返事を聞かなかったのは、何て言われるか怖かったから。 その場にいる事すら、今の私にはできなかった。